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エフェクターのゴムパッキン製作


今回は、ギターの音を電気的に変換する「エフェクター」のパッキンゴム部品製作を行った事例をご紹介します。
*かなり苦労話しになっているので、長文注意です(笑)

古い型式のエフェクターゴム製部品で、部品の製造が終わり手に入らないとのご相談があり何とか作れないかと依頼をいただきました。

そこで、現物のエフェクターとゴム部品を送ってもらいそこから、ゴム成型金型の作成の為に必要な寸法データをゴム成型金型製作担当の冨田により現物のものより寸法や形状のデーターを作り3D切削機へデーターを入れアルミ簡易金型の製作を開始。

今回のアルミ金型は、上型・中型・下型の三種類の型を込み合わせる事で製品を作ります。

三種類の金型が干渉し合わずピッタリ合わせることが困難で金型製作に苦労しました。(冨田談)

 

その金型を使用し、ゴム成型(加硫)の開始です。

金型を壊さないように、ゴム成型を行い加硫条件を出していきながら不具合の部分を見つけていきます。

最初のトライでは、製品R部に加硫時ウエルドライン(結合不良)が発生し製品を型から取り出すさいに切れてしまいました。

2度目のトライ以降は、ゴムの流し方を見直しと金型のRを少し緩くする事で、切れないように加硫をしてみました。
結果、キレ・ウエルドラインは無くなりました。

これで問題が解決したと思い、数十個を加硫して次の日製品を見てビックリ!新たな問題発生。何と製品全てが白化(製品表面が白くなる)していました。

白化の要因は、初期の条件設定において加硫時間を短くした事と思い、加硫時間を延ばすトライを行いましたが改善されませんでした。
再度、白化の要因として考えられる材料部分に着目し材料配合を見直し、加硫剤の分量が多いことが原因と判明したので、加硫剤の量を調整したゴム材料で、成形を行い満足いく製品に仕上げることができました。
納入した製品はお客様に大変好評で喜んでいただきました。

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投稿者 本宮